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仮想通貨詐欺公開日: 2026年9月13日チリ

チリの暗号資産取引所OrionXが約7百万ドルの流出で閉鎖、創業者間の対立に発展

チリの暗号資産取引所OrionXが2025年9月に運営を停止しました。Deloitteによる監査で、顧客資産の約7百万ドルが創業者ら2名により不正に移転された可能性が判明。会社側は刑事告訴を提起し、創業者側は会計システムの誤りだと主張しており、チリ最大級の暗号資産スキャンダルに発展しています。

事件の概要

2017年にロベルト・ジベルト、ホアキン・ディアス、ジョエル・バインスタインにより設立されたチリの暗号資産取引所OrionXは、2025年9月3日に運営を完全停止しました。顧客資産の管理に関する重大な不正が発覚したためです。

監査で判明した事実

Deloitteが実施した法務監査(2025年10月27日開始、約6ヶ月間実施)により、2018年から2022年の取引が精査されました。監査では7台のコンピュータ、3台のコールドウォレット関連機器、58の企業アカウント、内部データベースが調査されました。

具体的な資産流出

  • ビットコイン:内部記録では87.61BTCの保有と表示されていましたが、実際に保管されていたのは37.83BTCのみ。差額は2026年4月時点で約390万ドル相当。特に2021年2月4日に30BTCの移動が20BTCと記録され、後にゼロに調整されるなどの不整合が複数記録されていました
  • イーサリアム:2019年1月にコールドウォレットから659ETHが流出し、Binanceでスポット取引、先物、マージン取引に使用された
  • その他の仮想通貨:devenfi.comドメイン関連の損失は2020~2022年で約93万6000ドル

会社側の告訴による総損失額は約607万ドルと記載されていますが、後に700万ドル以上と発表されています。

当事者の主張

会社(OrionX)の主張

Deloitteの監査結果に基づき、OrionXは2025年9月3日に刑事告訴を提起しました。監査で検出された複数の資産移動が、ジベルト氏とディアス氏によるものと主張しています。

創業者側の主張

ジベルト氏とディアス氏は以下の主張をしています:

  • Deloitteの監査は「不完全」であり、バインスタイン氏が担当していた領域が「意図的に」除外されたと主張
  • その除外は「6ヶ月以上、経営陣の知識の外にあった」と述べています
  • 2025年11月17日に提出した内部報告書で、2018~2021年の出金・入金処理システムの制限が原因と説明
  • その報告書が改ざんされたと主張し、「会計エラー」である可能性を指摘しています

規制環境の不備

OrionXはチリの「フィンテック法」に基づいて許可を得ようとしていましたが、2026年6月に金融市場委員会(CMF)は登録申請を拒否。同時に公開警告を発出し、同プラットフォームが許可なくサービスを提供していることを明示しました。

一方、CMFの規制下にあるZestyなど他のフィンテック企業は、Alpacaのインフラを通じて合法的に暗号資産取引サービスを展開しています。

ユーザーが注意すべき点と対策

赤信号の見分け方

  • 国の金融当局から明確な許可や登録がない取引所の利用
  • 内部統制が不透明で、単一の人物が重要な操作権限を持つプラットフォーム
  • 資産の保管方法(コールドウォレット)やその監査体制が明確に説明されていない
  • 監査結果や財務透明性に関する情報公開がない

自衛のポイント

  1. 事前確認:利用する前に、必ずその国の金融当局に登録されているか確認する
  2. 冷蔵保管の確認:顧客資産がコールドウォレット(オフライン保管)でどのように管理されているか質問する
  3. 定期監査の確認:外部監査法人による定期的な監査が実施されているか確認する
  4. 全額預金しない:分散投資の原則に従い、一つのプラットフォームに全資産を預けない

OrionX被害者の対応

  • OrionXは5段階の資産返還計画をウェブサイトで公開しましたが、具体的な期限はありません
  • 被害者はセルナック(SERNAC:消費者保護機関)とCMFに苦情を申し立てることができます
  • 検察庁が共有RUCコード(事件統一番号)を設置し、被害報告を一元化しています
  • OrionXへの送金証明を集めておくことが推奨されています

何が起きたのか:事業運営面での問題

OrionXの事件は、単なる詐欺ではなく、ライセンスなしで顧客資金を管理した企業の企業統治不全の結果です:

  • アクセス管理の欠陥:ディアス氏がシステム操作の唯一の承認者だったことが明かされました
  • 監視機能の不在:複数署名や機能分離(複数人の承認が必要)といった基本的な資金管理ルールが実装されていなかった
  • 記録管理の問題:内部記録と実際の保管資産が定期的に照合されていなかった

関連する相談窓口

  • チリ検察庁(RUC共有):被害報告の一元化
  • 金融市場委員会(CMF):規制当局への苦情申し立て
  • セルナック(SERNAC):消費者保護機関
  • 弁護士:集団訴訟への参加相談

情報源: El Ecosistema Startup

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