偽警察からの電話で暗号資産ATMに預金を振込まされた被害事例 ノースカロライナ州は2027年から返金制度を導入
ノースカロライナ州の女性が、警察を名乗る詐欺師からの電話で暗号資産ATMを利用させられ、貯金を失いました。FBIの報告によると、2025年に暗号資産ATMを使った詐欺は13,400件以上、被害額は3億8,800万ドルを超えています。同州は2027年から取引制限と返金制度を導入する予定ですが、条件付きとなります。
詐欺の手口と被害事例
何が起きたのか
ノースカロライナ州ジョンストン郡の女性は、警察を名乗る者からの電話で、身柄を安全に解放されるために支払いが必要だと言われました。詐欺師の指示に従い、ガソリンスタンドの暗号資産ATMでドル紙幣を暗号資産に変換してしまいました。さらに4,000ドルの追加請求を受けましたが、「もう金銭がない」と答えると通話は切られました。この被害者は心理的な打撃を受け、カウンセラーの予約を取ったとのことです。
詐欺が増加している背景
FBIは2025年に暗号資産ATMに関連する14,340件を超える苦情を受け、被害総額は3億8,800万ドルに達しました。これは2024年と比較して苦情件数で23%、損失額で58%の増加です。特に50歳以上の高齢者が全体の半数以上を占めています。ノースカロライナ州だけでも491件の苦情と約1,260万ドルの損失が報告されています。2020年から2023年の間に、暗号資産ATMによる損失は約10倍に増加しました。
詐欺の見分け方と警告サイン
詐欺の典型的なパターン
- 権威者になりすまし:警察や政府機関の職員を装い、緊急性を強調します
- 時間的な圧力:直ちに支払わないと悪い結果が生じると脅します
- 不可逆的な取引:暗号資産の送金は通常取り消しができず、回収が困難です
- 複数段階の請求:初回支払い後、追加の金銭を要求することがあります
警察は暗号資産ATMでの支払いを要求しない
これが詐欺の最大の警告サインです。正規の警察や政府機関は、暗号資産ATMやギフトカードなどの取消不可能な手段で支払いを要求することはありません。不審な電話を受けたら、これが詐欺である可能性が高いと考えるべきです。
被害を防ぐためのポイント
今すぐできる対策
- 電話の身元確認:警察や政府機関から電話を受けたら、一度切って公式の電話番号から直接連絡してください。相手が教える番号は詐欺師のものかもしれません
- ネット上の知人には送金しない:インターネット経由でのみ知り合った人物には決してお金を送らないでください
- QRコードと指示に注意:見知らぬ人からのQRコードスキャンや支払い指示には従わないでください
- ATMオペレーターの警告を聞く:暗号資産ATMの店員が詐欺の可能性を指摘した場合、その者の判断を優先してください
- 記録を保管:取引レシート、ウォレットアドレス、ATMの位置情報などを記録に残してください
ノースカロライナ州の新しい規制(2027年1月から)
知事ジョッシュ・スタイン氏がハウスビル920に署名した新法は、暗号資産ATMに対する免許交付と州監督を確立します。新しい対策には、取引限度額、詐欺警告表示、顧客対応窓口、受領書の交付、進行中の取引の取消が含まれます。
新規顧客向けの制限:
- 1日の取引上限:2,000ドル
- 取引の保留期間:48時間
既存顧客向けの制限:
- 1日の取引上限:7,500ドル
- 手数料の上限:12%
これらの制限により、新規利用者は初日に大量の資金を送出することが難しくなり、48時間の待機期間は思い直す時間を与えます。ただし、これらの対策だけで全ての詐欺を防ぐことはできず、返金には条件があります。
被害後の相談窓口と返金手続き
返金の条件
ノースカロライナ州では、詐欺を被った場合、以下の条件を満たせば返金を受けられる可能性があります。
- 報告期限:詐欺を州銀行委員会に30日以内に報告する必要があります
- 詐欺判定:同委員会が取引が詐欺であると判定する必要があります
- 返金額:新規顧客は全額返金、既存顧客は手数料のみの返金となる可能性があります
重要:現在(2027年1月前)被害を受けた人は、この返金制度の対象外となる可能性があります。
詐欺を受けた場合の報告先
- 警察:地域の警察に直接届け出てください
- FBI:ic3.gov 経由でインターネット犯罪苦情申立制度に報告してください。取引ID、ウォレットアドレス、ATMの場所を含めてください
- 連邦取引委員会:ReportFraud.ftc.gov で報告してください
情報源: DiarioBitcoin