SMSと電話詐欺で70代女性から98万ユーロを詐取、イタリア
イタリア・アンコーナ州の70代年金受給者がSMSで銀行入金を装う詐欺に遭い、銀行口座の認証情報を詐取され約98万ユーロを奪われた。警察職員を装った電話詐欺師の巧妙な手口により、振込停止と被害金回復に至った事例。
手口の概要
この詐欺は複数段階の詐欺手口で実行されました。
まず被害者に対してSMSが送信され、銀行口座への入金があったと通知されました。メッセージには確認のため指定番号に電話するよう指示されていました。
電話を受けた側には複数の人物が現れ、役割を分担して信頼を得ようとしました。最初は決済サービス企業の従業員を装った男性が対応し、その後により権威性を持たせるため、警察(アンコーナ州警察本部)の職員であると主張する別の人物が介入しました。
信頼獲得の手法
詐欺師らは「進行中のサイバー攻撃」という架空の事象を名目に、被害者の銀行認証情報(ユーザーID、パスワードなど)を提供させることに成功しました。警察職員を装うことで、緊急性と公的機関の権威性を同時に活用し、被害者の警戒心を解きました。
認証情報を入手した直後、2件の振込が実行され、計約98万ユーロが被害者の口座から流出しました。
被害者の対応と回復
被害者は詐欺に気づき、8月15日にカラヴァーレ駐在所(カラビニエリ)に通報しました。当局の迅速な対応により、2番目の振込が口座に着金する前に停止されました。
警察の金融調査により、最初の49万ユーロが流入した口座が特定され、同口座は地域外在住の35歳男性の名義であり、すでに警察に記録がある人物でした。アンコーナの司法当局は口座の予防的差押えを命じ、全額約98万ユーロの回復に至りました。
見分け方と警戒点
- 銀行を名乗るSMSからの電話誘導:正規の金融機関は通常、SMS経由での認証情報提供を要求しません。
- 複数人による段階的な信頼形成:1人ではなく複数の「権威者」が登場する場合、詐欺の可能性が高まります。
- 緊急性の強調:「攻撃が進行中」など、判断を急がせる表現は典型的な詐欺手口です。
- 当局職員による電話:警察や公的機関は通常、電話で認証情報を直接要求することはありません。
対策とポイント
- 銀行口座関連のSMSを受け取った場合、記載の番号には電話せず、銀行の公式ウェブサイトやカード裏面の番号から直接問い合わせてください。
- ユーザーIDやパスワード、OTP(ワンタイムパスワード)など認証情報を、電話での言葉だけで提供してはいけません。
- 警察や公的機関の職員であると名乗る人物からの電話でも、銀行情報の提供は絶対にしないでください。
- 疑わしい取引を検出した場合、即座に銀行に通報し、不正な振込の停止を依頼してください。
情報源: Today